インボイス制度による消費税申告増加
こんにちは。千葉市の税理士、水谷です。
国税庁の発表によると、令和５年分の個人事業主の消費税申告件数が前年比
８６．９％増の約１９７万２千件となったとのことです。
インボイス制度が令和５年１０月に導入されたことで大幅増になりました。
個人事業主の消費税の申告件数は前年の約１０５万５千件から約９１万７千
件増えた約１９７万２千件（前年比８６．９％増）と大幅に増加した一方で、
その申告納税額は６８５０億円（前年比９．１％増）にとどまりました。
免税事業者から課税事業者になった人を対象に、その納付税額を「売上げに
係る消費税額の２割とする」特例、いわゆる「２割特例」により納税額が少
なくなっていることが原因の一つかと思われます。
ちなみに、免税事業者からインボイス発行事業者となった個人事業主の申告
者数は８７万５千人で、そのうち２割特例を適用した申告者数は７３万４千
人。
８３．９％がこの２割特例を適用して申告した計算となります。
２割特例を適用できる期間は、令和５年１０月１日から令和８年９月３０日
までの日の属する各課税期間となるので、この適用期間経過後は、消費税の
納税額がもっと増えるのではないかと思われます。
消費税分を売り上げにスムーズに転嫁できた事業者ばかりではないと思いま
すので、小規模事業主においては今後も厳しい状況が続くものと思われます。
水谷孝之税理士事務所 043-242-2931 初回相談は無料です。まずはお気軽にお問合わせ下さい！